戦後になって旧字を使わなくなった。
俳句では旧かな、新かなのどちらを使うか程度で漢字についてはあまり聞いたことなかった。江戸時代、明治の俳句をまとめた本ではぜんぶ、漢字は新字に改めたと書いてある。だいたい、そういうのが多い。本当はこの漢字もあの漢字も旧字なのかなと気になった。
面白そうなので調べてみた。
戦前の漢字は異常に難しそうに見える。ネットで調べると戦前は印刷の関係で簡単に旧字を使えてた。だけらしい。
江戸時代は今のような略字が多かった。
松尾芭蕉、原文を見つけたけど、旧字は少なかった。では漢詩は?と思って調べる。江戸時代の漢詩の原文を発見。湾、画等は旧字だった。
旧淀河<篠崎小竹>
新淀河<篠崎小竹>
旧源路極め難し 六七州
新源路極め難し 六七州
旧洋洋として斜めに五畿を貫いて流る
新洋洋として斜めに五畿を貫いて流る
旧煙波夜罩む 攝河の野
新煙波夜罩む 摂河の野
旧楊柳春牽く 淀洑の舟
新楊柳春牽く 淀洑の舟
旧雨渚の荻蘆には 鴻雁宿り
新雨渚の荻蘆には 鴻雁宿り
旧晴灣の菁藻には 鯉魚游ぐ
新晴湾の菁藻には 鯉魚游ぐ
旧將に海に歸らんとする處城畫の如く
新将に海に帰らんとする処城画の如く
旧十萬の人家 霞外に浮かぶ
新十万の人家 霞外に浮かぶ
芥川龍之介の俳句を調べると、漢字は旧字だった。青空文庫でも旧字旧かなのままもあれば、全部、新字新かなに改めてある人もあった。
ネットでもっと調べると旧かな、旧字にこだわる人は異端に見られていた。旧字がいっぱい使ってあるツイートを見たことはある。
俳句の世界では旧かなが主流派だと思うし、でもツイッターとかリアルでは異端でヘイトなんだと知った。
私も旧字を俳句に使ってみたいと思ってみたが、こんな世論を知って踏みとどまった。
プレバト!!で俳句もだんだん流行ってるけど、一般の人が俳句が主に旧かなで作られているのを知ったら驚かれるのかな?(もう主流じゃないのかもだけど・・・)